S書房 お話会私のブームは「お野菜」

January 14, 2012

三枚のお札(支部例会記録)

2012年1月14日(土)10:00~12:00
この本だいすきの会・II支部1月例会 (通算19回)

(松は明けておりますが・・・)
あけましておめでとうございます。
今年も楽しい例会を続けてまいりましょう。
さて、本日のテーマは昔話『三枚のお札』です。前回の昔話研究(11月例会)でとりあげた、山姥の登場する話の中の一話を取り上げ、読み深めました。

三枚のお札

資料研究
昔話研究の会では、毎回沢山の資料を持ち寄ります。
まずは、配布したレジメに沿って、各自持ち寄った資料をメモを取りながら読みます。

三枚のお札


①小僧…山へ何をしに行きましたか?
  • 栗ひろい、花切り・桜をとりに・お供えの冬木とりなど、季節も様々。
  • また、和尚さんのいうことをきかないため追い出されるというものも。

小僧…山姥の家にいくまでの様子は?
  • 栗拾いや花切りに夢中になり、思わず山深くに入ってしまう。
  • 小僧が、自分でみつけた明かりをたよりに、見つけた家を訪れるもの。逆に婆さんのほうから声をかけられてついていくパターンもある。婆さんの声かけは、「大きな栗があるからこい」「親戚を名乗り招く」「爺の命日だからお経をあげて欲しい」など。

③山姥…小僧の出会った山姥はどんな姿でしたか?
  • 髪をきっちり結って、お歯黒つけた姿。白髪のおばば。
  • しかし、小僧が夜中に目を覚ましてみると鬼婆になっている。その姿は、頭に角を二本もはやし、口は耳の根まで裂けて、真っ赤な舌をべらくらと出している、など。夜中に糸をつむいだり、包丁をといだりしている。
  • はじめに出会った時から、鬼婆の姿の話もある。

④お札…誰からもらいましたか?何に変えましたか?
  • 和尚さまから。または便所の神様(女神さま)から。
  • 便所で身代わりに使うものと使わないものとがある。①砂山②大川③炎などに変える。茨や剣山など針状のものに変えるものも見られる。

⑤山姥からの逃走…小僧はが逃走するきっかけは?(雨だれ)
  • 夜中に目を覚ますと雨だれが鳴っていた。
 「タンツク タンツク こんぞうよ 起きで 婆んばの面見れ」
 「テンテン てらのこぞう かおみろ かおみろ」
  • 包丁研ぎの音で気づく。
  • 婆に頭をペランペランと舐めたり、おしりをザランザランとなでたりされる。
  • いずれも、便所(雪隠)に行きたいといって逃げ出す。

⑥山姥からの逃走…山姥のかけ声、様子などは?
  • 便所に行きたいという小僧に「布団の中でしろ」「ここでしろ」というが、やがて小僧の腰に縄を結んで便所に行かせる。小僧は縄を便所(混ぜ棒・柱・扉など)に結びつけ、身代わりに「まあだ まあだ」と返事をさせるが、やがて山姥は気づいて追いかけてくる。
  • 小僧がお札を3つのものに変えて逃げようとするが、山姥は全てを乗り越えて寺までたどり着く。(三回の繰り返し)

⑦結末…寺にたどりついた小僧と和尚さまのかけ合い
  • 小僧はトントン戸を叩いて開けとくれと頼むが、和尚さまはおちついている。「早く早く」とせかされても、「今起きて」「今ふんどし絞めて」「今帯しめて」「今草履はいて」と、ゆっくりしている。
  • 小僧は和尚さまに隠してもらうが、その場所は、かご・戸棚・押し入れ・きょう箱・井戸など。

⑧結末…山姥の最後
  • 和尚さまとの化け(術)くらべをする。「そらっ」と囲炉裏ぶちを叩いて「タカズクタカズク…」すると大きくなり、「ヒクズクヒクズク…」で豆粒みたいになったとき、和尚さまが食ってしまう。豆粒は納豆粒のものも。また、山姥の好物の焼き餅にはさんで食べる話もある。
  • さらに、その後和尚さまが便をすると、蝿になって全国に飛んでいったという話も。正体が奥山の古狢だったというものもあった。
  • 小僧が井戸にいると思った山姥が井戸に飛び込むと、蓋をしてしまったり、石を投げ込むという結末もある。

その他
  • 語られた地域による違いもあるのだろう。どこで語られた話しなのかに注目したい。
  • 今回は東北地方のものが多かった。新潟・岩手・秋田など。 (⇒『日本昔話大成』(角川書店)を読むと、全国各地に類話があることがわかります。)



読みがたり

持ち寄った資料の中から、時間の許す限り読みがたりすることにしました。
子どもに語る日本の昔話〈2〉 日本昔話百選 かちかち山 (語りつぎたい日本の昔話) たべられたやまんば (日本むかし話) さんまいのおふだ (こどものとも傑作集) さんまいのおふだ (松谷みよ子むかしむかし) 日本昔ばなし 三まいのおふだ 三まいのおふだ (子どもとよむ日本の昔ばなし) 三まいのおふだ (てのひらむかしばなし)  あおい玉 あかい玉 しろい玉

まず一話。小松崎先生に読んでいただきました。
 かちかち山 (語りつぎたい日本の昔話)
かちかち山 (語りつぎたい日本の昔話)より『三枚のお札』
小澤俊夫・小澤昔ばなし大学再話研究会/再話
小峰書店発行



絵がすごい一冊。怖すぎるくらいです。
子どもによむのはためらわれる程。
日本昔ばなし 三まいのおふだ
日本昔ばなし 三まいのおふだ
おざわとしお/再話
かないだえつこ/絵
くもん出版発行


Sさんが小学5年生に読みがたりした絵本。
わかりやい言葉の楽しい本です。
さんまいのおふだ (松谷みよ子むかしむかし)
さんまいのおふだ 
松谷みよ子/再話
遠藤てるよ/絵
童心社発行



まいあが、読みがたりして評判のよかった一冊。(紹介のみ)
さんまいのおふだ (こどものとも傑作集)
さんまいのおふだ
水沢謙一/再話
梶山俊夫/画
福音館書店(こどものとも傑作集)発行



小松崎先生のコメント

この話は、「三枚」というのがいい。
三回繰り返されるというのがいい。
三回は、日本の昔話ならではの繰り返しです
(日本の昔話を語る時、三回の繰り返しのないものはやめましょう。)

面白いのは、①山姥・鬼・妖怪などの出てくる話と、②知らないところへいく異郷話だと思います。


今後の予定
例会の予定 
2月4日(土)実践報告
3月10日(土)昔話『みるなのくら』
⇒『みるなのくら』『みるなの座敷』『うぐいすの浄土』は、異郷話の一つです。皆さんで読み合い、春の実践につなげていきたいと思います。

講演会と集会の予定
5月13日(日)第4回小松崎進講演会『子どもはお話だいすき』
7月27・28・29(金・土・日)第30回子どもの本と文化の夏の集い(千葉県市川市にて)




  




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