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October 19, 2011

へいわってどんなこと?


へいわって どんなこと? (日・中・韓 平和絵本)

へいわって どんなこと?
浜田桂子/作・絵 (童心社)

 へいわってどんなこと? きっとね、へいわってこんなこと 。
・・・「おなかがすいたら、だれでもごはんが食べられる」「いやなことはいやだって、ひとりでも意見がいえる」「おもいっきり遊べる」
 語りかけるような言葉で、子どもの目線でもわかるように問いかけていきます。へいわってどんなこと?かの答えは、当たり前のことばかり。私は、人権を守ることと似ているな、と思いながら読みました。(戦争はなくても、生きている権利を奪われたら平和とはいえないですよね。)小さな人たちとも、一緒に考えていきたい、平和を守っていきたいと思いました。

 当作品は、『日・中・韓平和絵本』として2011年4月に発売された第一弾3冊のうちの1冊です。日本の作家さん(浜田桂子さん、田島征三さん、和歌山静子さん、田畑精一さん)が、中国と韓国の作家さんに呼びかけて実現した企画ということです。平和について考える絵本と一口に言っても、歴史的な背景をみて足並みを揃えるために相応の時間と努力(あるいは忍耐も)必要だったのではないでしょうか。今後も三カ国語で12冊のラインナップとなるそうですから、是非手にとってみたいと思います。

●『日・中・韓平和絵本』についてはコチラ
  童心社サイト
日・中・韓 平和絵本

●浜田桂子さんへのインタビュー記事を見つけました
  EhonNaviのインタビュー



 本を読んでの感想と学童さんへの読み語りの様子を、小松崎進先生(この本だいすきの会代表)にお便りしました(2011年8月末)。その原稿のコピーです。私自身の記録のとして残します。

 『へいわってどんなこと?』を初めて手にしたとき、真っ黒な戦闘機や爆弾の絵に驚きました。いつも暖かな絵を描かれる浜田桂子さんが描かれたことが、意外だったからです。しかし、全体を見ると、この「黒」と希望の色「黄色」の対比こそが、視覚的に平和や希望を伝えてくれるのだという印象を持ちました。
 タイトルもいいな、と思いました。「どんなこと?」と問いかけてくれるので、小さな人たちとも一緒に考えていけると思ったのです。戦争や平和については、自分の言葉として伝えることが難しいと感じている私でも、この本を通じてなら、一緒に考えることができると思ったのでした。
 さて、佐渡での夏の集い二日目、浜田桂子さんの講演を聞くことができました。白いジャケット姿の浜田さんは、凛として美しく、そして優しい笑顔は、著作『あやちゃんのうまれたひ』のお母さんそのものでした。(我が家では、浜田さんのことを「あやちゃんのおかあさん」と呼ばせていただいていたのです。イメージ通りでした。)
 講演では、小さな人たちへエールを送り続けたい、いのちの眩しさを伝えたいという思いを、ご自身の絵本作りを通して語られました。また著作を読み語ってくださったので、さらに思いが伝わってくるようでした。
 『へいわってどんなこと?』を、浜田さんの読み語りで拝見しながら、私自身も平和について考えていました。また、漠然と、「あぁ、これは人権を守ることに通じているのかな」と感じていました。絵本『ひとはみな、自由―世界人権宣言』とも重ね合わせて聞いていました。一九四八年、国連総会において採択された「世界人権宣言」を子どもたちに伝え、考えるために描かれた絵本です。浜田さんの伝えたい平和とは、基本的な暮らしそのものが成立する社会のことなのかもしれないと感じていました。
 もう一冊、思い浮かべた絵本がありました。浜田さんご自身も参加された絵本『世界中の子どもたちが103』です。百三名もの絵本作家さんの平和への願いが込められている本でした。一方、前述の『ひとはみな、自由』には、世界の絵本作家や画家三十名が携わり、世界三十カ国で同時刊行された本です。多くの著名な作家さんたちの思いが込められた本二冊を、偶然にも思い出したのです。
 多くの作家さんが手をつないでできた本という意味では、『へいわってどんなこと?』も同じなのですね。日中韓の三カ国の平和プロジェクトとして、十二名の作家さんたちが

年月をかけて、交流を重ねる中で生まれた本と知りました。

 
 さて、佐渡集会から帰宅直後、学童でのお話会に読んでみることにしました。(浜田さんご自身の声を胸に、そして、いただいたサインにもパワーを貰いながら読もうと決めました。)

 読んだ日は8月8日。広島・長崎の慰霊祭などの報道を目にすることも多く、戦争について伝えるのにもいいタイミングだと思いました。また、聞いてくれる学童のクラス(小学一~三年生、三十名)では、毎週三十分間のお話会を続けているので、ボランティアの私たちとの信頼関係が、ある程度できているクラスです。この人たちには、じっくりと考えるタイプの本を持って行ってもいいのではないかと思いました。
 導入では、いくつか問いかけてみました。

『皆さんは新聞を読みますか?』

―読むよ。(十名程)

―おとうさんと一緒に大人の新聞を読むんだよ。

『では、テレビでニュースを見てる人?』

―はい!(ほぼ100%手があがります。)

『広島や長崎の原爆慰霊祭のことをニュースで報道しているけれど、観たかしら?』

―?

『戦争のこと、皆は知っていますか?』  ―知らない。

―あのね、鉄砲打ったりするよ。殺しちゃうんだよ。

―???

『戦争のことは難しいかな?まだ知らないかもしれないね。でも、嬉しいことか悲しい事かはわかるんじゃないかな。どう?』

―悲しいこと!

―あのね、いけないことだよ。

『そうだよね。戦争のことはよく知らないけれど、悲しくて辛いことだというのはわかるよね。では、平和っていう言葉はわかりますか?』

  ―???

『では、この本をみながら一緒に考えてみましょうね。』と言って、読み始めました。
 ゆっくりゆっくり、読みました。どの子も真っ直ぐな眼差しを向けて、しっかりと聞いてくれました。

 
 読んでいる間の子どもの反応は、以下のようでした。(数カ所抜粋)

きっとね、へいわって こんなこと。

せんそうを しない。

ばくだんなんか おとさない。 

―ウワァ

―でっけ~

おなかが すいたら だれでも ごはんが たべられる。 

  ―あたりまえだよ~!

ともだちと いっしょに べんきょうだって できる。 

―うん、あたりまえ~

おもいっきり あそべる。

  ―あたりまえだよ!

あさまで ぐっすり ねむれる。

―あったりまえだよ!

パレードのしゅっぱーつ! 

―わ~い!(嬉しそうに笑っている。)

 
 「あたりまえだよ」と言っていたのは、一年生の男の子たちでしたが、その反応に、読み手の私が教えられました。当たり前のことを当たり前にできることが平和の根底にあるということ。正にその通りではないかと。
 だから、読み終えてすぐに、『あたりまえだよ、という声が聞こえたけれど、本当にその通りだね。私たちは平和な国に生まれたから、あたりまえに過ごせているのだと思うよ。』と、つい口に出してしまいました。
 とても真っ直ぐに受け止めてくれる子どもたちです。本を通じて、いい対話ができたと思いました。いい本との出会いに感謝しています。
 これからも日・中・韓平和絵本は三カ国共同出版で刊行され、全十二冊になるそうですから、是非手にとって、また子どもたちと共に考えていきたいと思っています。

 

※文中で紹介した本

『へいわってどんなこと?』浜田桂子作(童心社)

『世界中の子どもたちが103』平和をつくろう!絵本作家たちのアクション著(講談社)

『ひとはみな、自由―世界人権宣言』ジョン・バーニンガム他著・中川ひろたか訳(主婦の友社)




日・中・韓平和絵本 第1期(全3巻)
日・中・韓平和絵本 第1期(全3巻)


世界中のこどもたちが103
世界中のこどもたちが103


ひとはみな、自由 世界人権宣言
ひとはみな、自由 世界人権宣言






my02_ehon_wo_kakomou at 20:09│Comments(2)TrackBack(0) これ読んで♪ | この本だいすきの会

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この記事へのコメント

1. Posted by あっきー   October 21, 2011 05:55
浜田さんの絵本が、実践で生かされて、とってもよい効果ですね。
私もこんなふうに絵本をつかっていきたいです。
子どもたちの心の中に「平和」ってことばが、入っていくといいなぁと思いました。まいあさん、素敵!
2. Posted by まいあ   October 24, 2011 00:43
あっきー、ありがとうございます!
いい絵本と出会えて、本当に良かったと思っています。
それに、学童の子たちと出会えたからこそ、この本の良さを実感することが出来たの。私にとって、とても大切な一冊になりました。

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