S書房 お話会こひつじ文庫

May 13, 2011

「いま、子どもたちがあぶない!」斉藤惇夫さん講演

2011年5月13日(金)10:00~12:00 @南大泉地区区民館(練馬区)
 
こひつじ文庫のマーガレットさんにご紹介いただき、
練馬区のびすけっと主催の講演会に出かけて行きました。

講師は斉藤惇夫さんです~
小学高学年の必読書『冒険者たち(3部作)』でおなじみの児童文学者でいらっしゃいます。
福音館書店で長年児童書の編集に携わり、役員も勤められました。
冒険者たち――ガンバと十五ひきの仲間グリックの冒険ガンバとカワウソの冒険  現在(いま)、子どもたちが求めているもの―子どもの成長と物語 
 


今回のテーマは、
いま、子どもたちがあぶない! 子ども・メディア・絵本
同タイトルの著書いま、子どもたちがあぶない!―子ども・メディア・絵本


冒頭に、講演先の静岡での「浜岡原発の停止を喜ぶ母親親たち」のこと、
また、那須は「牧畜には汚染された牧草をやれず、輸入えさに頼っている」とこと
等を例にあげられ、
原発による悪影響を受けている現状は、東京にいても同じ。
これまでも、反原発は精一杯してきたつもりだが、子どもに負の資産を残してしまった

と嘆いていらっしゃいました。

NO!と言うべきことには、NO!と言おう。 子どもたちのために!

今日のテーマの『メディア』も原発と同じこと。
お隣りと同じにしていちゃ駄目!
メディアへの立場をはっきりさせよう!
お隣りと違っていても自分の立場をはっきりさせよう!
と、お話の中で繰り返しおっしゃっていました。

メディア(=テレビ・携帯・ゲームなどの電子機器)に子守をさせてはいけない!
父親も母親も、お腹の中にいるときから共に子育てをするべきである。
体にふれながら声をかけ、沢山の本を読んであげることが、子どもの成長過程に欠かせない。
お話を通じてハッピーな体験を重ねることで、アンハッピーを乗り越えられる子が育つのだ。

などの言葉が、私の心に残りました。

  講演会終了後は、びすけっとの皆さんと斎藤惇夫さんを囲む昼食会にご一緒し、
  さらに、こひつじ文庫にお邪魔しました 
  何とも充実した一日でした  こひつじ文庫訪問記はコチラ


以下、私の健忘録です ご興味のお有りの方はどうぞ

 絵本 

当日は資料として本のリストも配布されました。
 資料①「子どもたちにぜひ読んでやってほしい絵本」
 資料②「子どもたちにぜひ読んでやってほしい物語」
などです。これは、斉藤惇夫さんご自身の判断だけでなく、
きちんとした根拠のある本リストを元になさったとのこと。
一つには、石井桃子さん(東京子ども図書館)の『私たちの選んだ子どもの本』、
また保育者として読んだ本を記録した中村柾子さんの『絵本はともだち』は必読。
必読書です私たちの選んだ子どもの本 絵本はともだち

 リストより『親と保護者と教師にぜひ読んでいただきたい物語』(資料より転記)
  《リアリズム》 
  ふたりのロッテ (岩波少年文庫) 点子ちゃんとアントン (岩波少年文庫) エーミールと探偵たち (岩波少年文庫 (018)) ともしびをかかげて〈上〉 (岩波少年文庫) 太陽の戦士 (岩波の愛蔵版 26) わたしたちの島で (リンドグレーン作品集 (15)) やかまし村の子どもたち (岩波少年文庫(128))
 
  ハイジ〈上〉 (福音館文庫) 秘密の花園 (福音館文庫) 若草物語 (福音館文庫) トム・ソーヤーの冒険 (福音館文庫) 宝島 (福音館文庫) 海底二万海里 (福音館古典童話シリーズ (11)) 大きな森の小さな家―インガルス一家の物語〈1〉 (世界傑作童話シリーズ)

  《ファンタジー》
  クマのプーさん (岩波少年文庫 (008)) ドリトル先生アフリカゆき (岩波少年文庫 (021)) たのしい川べ (岩波少年文庫 (099)) ライオンと魔女―ナルニア国ものがたり〈1〉 (岩波少年文庫) ホビットの冒険 改版 トムは真夜中の庭で

  影との戦い―ゲド戦記 1 西遊記〈上〉 (福音館文庫) ホメーロスのオデュッセイア物語

  宮澤賢治の物語(岩波少年文庫、古今社、新潮社、ちくま文庫など)
 
 
ボランティアを学校から追い出し、教師が読んでやること!
子どもが幼稚園や保育園でどうしてきたかを教師が見てきて、
何を読んだらいいかを勉強した上で読んでやるべきなのです。

「読書」というと、自分で読ませようとするが、
10歳までの読書は、読んでもらうことです。

絵本の読み方に技術はいりません。
普通に読めばいい。心を込めて読めばいい。
ともかく毎日読んであげることです。

「付添い人」が必要です。
少しくらい怖くたって大丈夫・・・お母さんに寄り添えば・・・お父さんのお膝の上なら・・・
ハッピーの繰り返し体験があれば、人生のアンハッピーも乗り越えられるはず。
大人は、人生の水先案内人なのです。


メディア

「メディア」とは、テレビ・ゲーム・携帯電話・パソコンなどの電子機器を指しています。
日本は、メディアと子どもの関係性に無防備すぎる。
国連「子どもの権利委員会」からの勧告を受けるほどに、いい加減過ぎます。

国の調査によりわかったことは、日本の子どもがメディアと接する時間が多すぎること。
(3歳児:3.5時間 6年生:6時間)
その結果起きているのが、佐世保の小6女児同級生殺害事件のような事件。
事件原因の一つがインターネットであることは明確であるし、事件そのものも衝撃。
でも、それより恐ろしいのは、少女が「生き返ると思っていた。」と言っていること。
ゲームで銃器の使い方を覚えたり、ゲームの世界を現実の世界に持ち込む事件が増えている。

今日の生活からメディアを排除することは出来ないが、付き合い方は考えるべき。
携帯電話一つをとっても、少なくとも中学卒業までは持たせたくない。
持たせるなら最低限の機能に限るべき。
(携帯電話からネットに自由にアクセスすることで、性的な犯罪を起こしたり、巻き込まれるケースが急増している。)

●(基礎学力の高いといわれる)フィンランドでは、
 お父さんが一日15分は本を読んでやっているという
 (もちろん、お母さんが読んだ他にお父さんもやっているということ。)
 2歳までは伝承の言葉遊び、やがて本へ。
 その結果、子どもはお父さんを好きになるし、「聴くこと」が出来るようになる

●子どもはお腹の中でことばを覚え子守唄に耳を傾け話しかける口元を見つめ
 その結果、きく読む書く ことが出来るようになるのです。
 (授乳中に携帯電話をいじること、メディアに子守をさせることが
 どんなに悪い結果をうむか推して知るべし!!)

 大人でも『すてきな方は、すてきな耳を持っている』
 (すてきな耳とは、子どものようにすなおな耳)

●幼児期に暴力的なメディアを見ていた子が暴力をふるうのは、
 見ていない子の100倍にもなる
 しかも、人をなぐったのに、その理由は自分でもわからないのだという

●英国では、「クリスマスにすてきなゲームを与えることは、
 子どもに麻薬を与えるのと同じこと」と言われている。
 年長児にゲームを与えるなんていうことは、日本人だけがやっていること。
 早すぎます
 (脳科学でも、脳のはたらきへの著しい弊害のあることは分かっている。)

●2004年日本小児学会『こどもの生活環境改善委員会』
 親と社会への提言(資料より転載)
 (1歳6ヶ月の幼児1900名の調査の結果、明らかに長時間視聴の子どもたちに意味のある言葉(有意語)の出現の遅れが認められること。特に、日常や、テレビ視聴時に親子の会話が少ない家庭の長時間視聴児で有意語出現が遅れる率が高いこと。そのことに気づいていない親があまりに多いことから)
(1)2歳以下の子どもには、テレビ、ビデオを長時間見せないようにしましょう。
(2)テレビはつけっぱなしにせず、見たら消しましょう。
(3)乳幼児にテレビ、ビデオを一人で見せないようにしましょう。
  見せる時は、親も一緒に歌ったり、子どもの問いかけに応えることが大切です。
(4)授乳中や食事中はテレビをつけないようにしましょう。
(5)乳幼児にもテレビの適切な使い方を身につけさせましょう。
  見終わったら消すこと、ビデオは続けて反復視聴しないこと。
(6)子ども部屋にはテレビ、ビデオを置かないようにしましょう。

●上記の提言を実践する保育園園長が母親たちに言っている言葉。
メディアへの配慮プラス『夕食だけは、手作りにしてやってください!』
東京都の子が味おんちになっているそうです。

以 上





my02_ehon_wo_kakomou at 22:30│Comments(2)TrackBack(0) 講演会記録 

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この記事へのコメント

1. Posted by あっきー   May 24, 2011 05:37
このページは、永久保存版です。印刷しちゃいましたよ。
頭の痛いことも多いです。
少しずつでも、実践していきたいなぁ。
2. Posted by まいあ   May 24, 2011 10:40
あっきー、ありがとう。
参考にしていただけて嬉しいです。
当日いただいた資料も、今度お持ちしますね。

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